皆さんこんにちは
矯正歯科専門医の晝間康明(ひるまやすあき)です.
今回のユキコ先生のお話の中にあった
「X線写真 歯列だけでなく頭の骨格全体を正面及び横から撮影・・・」について矯正歯科専門医の立場から説明させて頂きます.
実は,このX線写真が矯正歯科治療にとって,とても重要な資料です.
皆さんこんにちは
矯正歯科専門医の晝間康明(ひるまやすあき)です.
今回のユキコ先生のお話の中にあった
「X線写真 歯列だけでなく頭の骨格全体を正面及び横から撮影・・・」について矯正歯科専門医の立場から説明させて頂きます.
実は,このX線写真が矯正歯科治療にとって,とても重要な資料です.
このX線写真の正式な呼び方を「頭部エックス線規格写真」といい,
歯科医師の間では「セファロ」と呼ばれるものです.
セファロの最大の目的は,頭部の骨格形態を規格化して撮影する
事で顎顔面骨格形態と経時的な形態の変化を把握する事です.
もう少し,簡単に説明すると色々な人の骨格形態を同じ基準で
撮影する事で,その患者さんの特徴を把握する事,治療開始時と
治療終了後を比較出来るようにするX線写真という事になります.
セファロを撮影する際,患者さんの耳の穴をイヤーロッドで固定
します.
そして,150cm離れた位置からこのイヤーロッドの中心を通過する
ようにX線を照射し,X線写真を撮影します.
耳の穴は,側頭骨という頭蓋骨の一部にある外耳道という部分です
ので太ったり痩せたりしても大きな位置の変化は起こりません.
また,成長によって顔面の骨は変化していきますが,顔面部の骨に
比べて頭蓋部の骨は成長の早い段階で成長が終了します.
したがって形態の変化も小さくなり,顔面部の形態を比較する
基準とする事が出来ます.
セファロは,耳の穴を利用し,いつも同じ距離からX線を照射して
X線写真を撮影し,頭蓋の骨形態を基準に比較する事で,
患者さんそれぞれの顎顔面形態の比較,成長による変化,
治療前後の変化を把握する事が出来るのです.
矯正歯科は歯並びを綺麗にする歯科治療ですが,
その歯並びをつくる位置には許容範囲があり術者(矯正歯科医)の
判断でコントロールする事が可能です.
具体的には,その人の顔面骨格の中で上下の歯列を数ミリ単位で
前に持ってきたり後に持ってきたりという事が出来るのです.
しかし,当然の事ながら歯並びの位置をどこに持っていっても良い
わけではありません.
その患者さんの顎顔面骨格の中でバランスの取れた位置に歯並びを
創ることが非常に重要になります.
そのための,指標としてもセファロは重要な役割を持っています.
熟達した矯正歯科医は,「セファロを見る」とは呼ばず
「セファロを読む」と言います.
これは,セファロという規格化されたX線写真を何万枚も診て,
分析した事で,セファロからその患者さんの顎顔面骨格形態の
成り立ちや今後の変化を予測する事が出来るからです.
現在,様々なセファロ分析ソフトがありますが,
「セファロを読める」ソフトはありません.
このようにセファロは,矯正歯科医が治療計画を立てる際に
とても重要な資料です.
もし,皆さんが矯正治療を始める際には,ぜひセファロが読める
歯科医の元で治療を始めて下さい.
セファロも撮らない歯科医院で,矯正治療をはじめるのは
かなり危険ですのでやめましょう.
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